2025/7/18
『小名浜ピープルズ』刊行記念、小松理虔トークイベント「〈中途半端なわたし〉でも、他者との線を手繰り寄せる」

小松理虔さんは東日本大震災以後、地元・福島県いわき市小名浜でさまざまな地域課題に取り組んできました。小名浜は津波や原発事故の直接的被害は比較的少なく、それゆえに「中途半端さ」に悶えながら活動してきたと小松さんは言います。
震災や原発について語ることを「傷つけてしまうから」「自分よりもきつい思いをしている人がいるから」または「よくわからないから」など、さまざまな理由から遠ざけてしまうことがあります。しかしそれがやがて問題自体から遠ざかることにもつながるのではないか。
『小名浜ピープルズ』(里山社)は、震災から10年が経過した後の小名浜の人たちがどんなふうに震災の影響を捉え暮らしてきたのか、人々の魅力もまるごと描写した、小松理虔さんにとって新境地開拓となる人物エッセイです。登場するのはみな小松さん旧知の人々。食堂の女将さん、漁業会社の社長、移住してきたアシスタント、建設会社に勤める友人など、さまざまな年齢、職業、震災や原発事故との距離感もバラバラな市井の方々を相手に、小松さんは問いかけかたを変え、また時には「わかりあえない」こと自体に寄り添いながら、自らも逡巡します。
小名浜ピープルズの魅力と小松さん自身の逡巡を通して、この災の多い時代に「中途半端なわたし」はどうやって社会の課題と接点を持つことができるのか。一緒に考えてみたいと思います。聞き手は、Title店主・辻山良雄が務めます。
-
- 小松理虔(こまつ・りけん)
1979 年福島県いわき市小名浜まれ。法政大学文学部卒業後、福島テレビ報道部記者、かまぼこメーカー広報などを経て2015年独立。小名浜でオルタナティブスペース「UDOK.」を主宰しつつ様々な分野の企画や地域のプロジェクトに携わる。18年『新復興論』(ゲンロン)で大佛次郎賞受賞。著書に『地方を生きる』(ちくまプリマー新書)、『新地方論』(光文社新書)、『新復興論 増補版』(ゲンロン)。共著に『ただ、そこにいる人たち』(現代書館)、『常磐線中心主義 ジョーバンセントリズム)(河出書房新社)、『ローカルメディアの仕事術』(学芸出版社)。
- 開催日
- 2025年7月18日(金)
- 時間
- 19時30分スタート/21時頃終了予定 *イベント当日、お店は18時にてクローズ致します
- 会場
- Title1階特設スペース
- 参加費
- 1,650円
- 定員
- 25名
- お申し込み
手順1:メールの件名にイベント名、メール本文にお名前(氏名)/電話番号/枚数(1人2枚まで)を明記して、以下のアドレスに送信ください。
手順2:「予約完了」の返信をいたします。(メールの受信設定にご注意ください)。
手順3:参加費は当日会場受付でのお支払いとなります。
お申し込み・ご予約は定員に達し次第締め切らせていただきます