2024/6/18

翻訳するカーソン『センス・オブ・ワンダー』(筑摩書房)刊行記念、森田真生トークイベント

翻訳するカーソン

レイチェル・カーソンは、日本ではなにより『沈黙の春』の著者として知られていると思います。しかし彼女が生前に著した4冊のうち3冊は海にまつわる著作で、特にその第二作『The Sea Around Us(われらをめぐる海)』は1951年に発売されるとたちまち記録的なベストセラーになりました。

カーソンは幼いころから「読む」ことと「書く」ことを愛し、それを生涯続けた人です。彼女は人間の言葉だけでなく自然の言葉にも魅了され、どこまでも「読み」続けた人でした。大学では、英文学から生物学に転向していますが、人の言葉を読む「文学」と、生命の言葉を読む「生物学」とが、彼女にとっては決してかけ離れた営みではなかったのだと思います。

時間をかけて何度でも読むこと、そして読んだことを自分の言葉に置き換えて書いていくこと――海、そして地球の生命そのものを題材にこれを続けたカーソンは、海と地球の翻訳者でもありました。

僕はこの数年間、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』の翻訳に取り組んできました。それは、カーソンの「読むことと書くこと」の営みを京都で引き継ぐ試みでもありました。結果として生まれたのが今回筑摩書房から出版された『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著、森田真生 訳とそのつづき、西村ツチカ 絵)です。

刊行から約二ヶ月、この間にも、たくさんの嬉しい出会いや出来事がありました。なかでもとても嬉しかったことのひとつが、Titleの辻山さんがNHKの「ラジオ深夜便」で『センス・オブ・ワンダー』(筑摩書房)を取り上げ、言葉を尽くして紹介してくださったことです。感激をしてご連絡を差し上げた際に、いくつかの偶然が重なり、このたび、Titleさんでトークライブを開いていただけることになりました。

『センス・オブ・ワンダー』を翻訳する過程で浮かび上がってきたカーソン像、そして、読み、書き、翻訳する、ということについて日々考えていることなど、この日、本屋さんでめぐり会えるみなさんとともに、分かち合えたらと思っています。

6月18日(火)の夜、Titleでお会いしましょう。
とても楽しみにしています。
2024年5月27日 森田真生

  • 森田真生(もりた・まさお)
  • 森田真生(もりた・まさお)

    1985年東京都生まれ。独立研究者。京都に拠点を構えて研究・執筆のかたわら、国内外で「数学の演奏会」「数学ブックトーク」などのライブ活動を行っている。デビュー作『数学する身体』(新潮社)で第15回小林秀雄賞を受賞。他の著書に『数学の贈り物』(ミシマ社)、『僕たちはどう生きるか』(集英社)、『計算する生命』(新潮社、第10回河合隼雄学芸賞)、『偶然の散歩』(ミシマ社)、絵本『アリになった数学者』(絵・脇阪克二/福音館書店)、また訳書に『センス・オブ・ワンダー』(著・レイチェル・カーソン 絵・西村ツチカ/筑摩書房)がある。

開催日
2024年6月18日(火)
時間
19時30分スタート/21時頃終了予定  *当日、店は休みですがイベントのみ行います
会場
Title 1階特設スペース
参加費
4,000円
定員
25名
お申し込み

手順1:メールの件名にイベント名、メール本文にお名前(氏名)/電話番号/枚数(1人2枚まで)を明記して、以下のアドレスに送信ください。

title@title-books.com

手順2:「予約完了」の返信をいたします。(メールの受信設定にご注意ください)。

手順3:参加費は当日会場受付でのお支払いとなります。

お申し込み・ご予約は定員に達し次第締め切らせていただきます

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